備忘録

日々の備忘録。

夏が来た。君が来た。君の名は。

 

 FGO夏イベの周回に疲れてきていた時だった。


 比較的涼しい夜だったが、台風と梅雨前線でじっとりとした夜だった。肌も汗ばんでいたし、気分転換に風呂に入った。
 いつも通り髪から洗う。風呂場の床をブラシで洗ったばかりだったので、バスタブに入って髪を流した。続いて体を、とあかすりに手を伸ばした。


 その時だった。


 「瀧君、そこにいるの?」
 「三葉・・・?」


 まるで逢魔ヶ時さながら、というかまんま魔に出会った。君はあかすりから素直に振り落とされ、床に落ちて、壁際まで行ってじっと動かなくなった。私は静かに風呂場から出て扉を閉め、―もちろん床はびしょびしょになった―、何か戦う武器はないか探した。そういえば床を掃除したなと、カビハイターがあるのを思い出した。武器を手に取り、そっと扉を開ける。君はそのままじっと動かない。引き金を引く。君は泡を嫌がるように動き始めた。追い打ちをかける。ここから絶対に出してはならない。風呂場が最終防衛ラインだ。動きが鈍り始めた。今だ。やれ!止めだ!

 君は腹を天に見せ、動かなくなった。大往生だった。これが腹上死か。次なる問題は死体(おそらく)の処理だった。生き返るのが本当に嫌だったので、裸のままゴム手袋をした。書いてて思ったが、『裸ゴム手袋』って誰も開拓してない新天地では?さらにコンビニ袋を持ってきて君にかぶせた。動かない。一気につかみ上げてしばった。封印!、封印!と叫びながら、ガムテープを巻いた。それをゴミ箱に入れ、ゴミ箱ごと外の収集所に捨てに行きたかったが、ここまでずっと裸だったことを思い出した。